外壁塗装の見積りや塗料選びの際に、「ラジカル塗料」という言葉を聞いたことはありませんか。
シリコン塗料やフッ素塗料に比べると、まだ聞き慣れない方もいらっしゃるかもしれません。
ラジカル塗料は、外壁の劣化につながる要因に着目した塗料のひとつです。
耐久性と費用のバランスを考えやすく、外壁塗装で選ばれることが増えている塗料でもあります。
ただし、どの建物にも必ず合うというものではありません。
外壁材の種類や劣化状態、ご希望の耐用年数、予算によって向き不向きがあります。
今回は、ラジカル塗料の特徴やメリット、選ぶときに確認しておきたいポイントを、一般のお客様にも分かりやすくご紹介します。
1. ラジカル塗料とは?
ラジカル塗料とは、外壁の塗膜を劣化させる原因のひとつとされる「ラジカル」の発生を抑えるように設計された塗料です。
ラジカルとは、塗膜が紫外線を受けたときに発生し、塗膜の劣化を進める要因のひとつと考えられているものです。
少し難しく聞こえますが、簡単に言うと、外壁の色あせやチョーキングを起こしにくくする工夫がされた塗料と考えると分かりやすいです。
チョーキングとは、外壁を手で触ったときに白い粉のようなものが付く現象です。
これは塗膜が劣化しているサインのひとつで、塗り替え時期を考える目安になることがあります。
2. ラジカル塗料の主な特徴
ラジカル塗料の特徴は、耐候性と費用のバランスを考えやすい点にあります。
耐候性とは、紫外線や雨風に対して塗膜がどれくらい持ちやすいかを表す考え方です。
ラジカル塗料は、一般的なシリコン塗料よりも耐久性を意識しやすく、フッ素塗料や無機塗料と比べるとコストを抑えやすい場合があります。
| 塗料の種類 | 特徴の一例とおすすめの選び方 |
|---|---|
| シリコン塗料 | 市場での「実績が多く、費用とのバランスを考えやすい」最もスタンダードな塗料です。価格を抑えつつ、一定の寿命も確保したいという安心感重視の方に広く選ばれています。 |
| ラジカル塗料 | 塗膜の劣化原因(ラジカル)を抑制する新技術により、「優れた耐候性と高いコストパフォーマンスを重視しやすい」人気の塗料です。シリコンとほぼ同等の予算で、より長持ちさせたい方におすすめです。 |
| フッ素塗料 | 商業施設や大型ビルにも使われるトップクラスの塗料で、「とにかく高い耐久性を重視したい場合に有力な候補になる」グレードです。次回の塗り替え周期をぐっと延ばし、トータルの手間を減らしたい方に向いています。 |
| 無機塗料 | ガラスや鉱物などの無機成分を配合し、「フッ素を超えるような、より長期的な耐候性を考えたい場合に候補になる」最上位クラスの塗料です。初期費用は高くなりますが、お家を一番長く守り続けたい方に最適です。 |
ただし、上記はあくまで一般的な目安です。
同じラジカル塗料でも製品によって性能や特徴は異なりますし、建物の状態によって適した塗料は変わります。
3. ラジカル塗料のメリット
ラジカル塗料のメリットとしては、外壁の色あせやチョーキングを抑えやすい点が挙げられます。
紫外線の影響を受けやすい外壁では、塗膜が少しずつ劣化していきますが、ラジカル塗料はその劣化要因に配慮した塗料です。
また、フッ素塗料や無機塗料ほど費用をかけずに、耐久性を意識した外壁塗装を検討しやすい場合があります。
そのため、「できるだけ長持ちさせたいけれど、費用も現実的に考えたい」という方にとって、候補のひとつになることがあります。
ラジカル塗料の魅力をまとめると、次のようになります。
・耐候性を意識した塗装を検討しやすい
・フッ素塗料や無機塗料よりコストを抑えやすい場合がある
・外壁塗装の費用と耐久性のバランスを考えやすい
・シリコン塗料から少しグレードを上げたい場合の候補になる
ただし、建物の状態によっては、下地処理や補修の方が重要になる場合もあります。
塗料の性能だけでなく、施工前の状態確認も大切です。
4. ラジカル塗料を選ぶときの注意点
ラジカル塗料はメリットのある塗料ですが、「ラジカル塗料ならどれでも同じ」というわけではありません。
塗料には、外壁材との相性があります。
モルタル外壁、サイディング外壁、ALC外壁など、外壁材の種類によって適した下塗り材や塗料の選び方が変わります。
また、ひび割れ、塗膜の剥がれ、コーキングの劣化、外壁材の反りや浮きなどがある場合は、塗料を選ぶ前に補修が必要になることもあります。
確認しておきたいポイントは、次の通りです。
・下塗り材との相性はよいか
・劣化症状に合った補修が含まれているか
・希望する耐用年数と合っているか
・見積りに塗料名や塗装回数が明記されているか
・保証内容や工事後の対応が分かりやすいか
塗料選びでは、名前だけで判断せず、建物全体の状態を見たうえで選ぶことが大切です。
5. 費用はどのくらい変わる?
ラジカル塗料の費用は、建物の大きさ、外壁の状態、劣化状況、使用する塗料、下地処理や補修内容、塗装範囲によって変わります。
一般的には、シリコン塗料より少し費用が上がる場合があり、フッ素塗料や無機塗料と比べるとコストを抑えやすいことがあります。
ただし、これはあくまで目安であり、建物ごとの状態によって見積り内容は異なります。
費用を見るときは、塗料の単価だけで判断しないことが大切です。
たとえば、コーキングの打ち替え、ひび割れ補修、軒天や雨樋などの付帯部塗装が含まれているかによって、総額は変わる場合があります。
見積りでは、次のような点を確認しておくと安心です。
| 確認項目 | 見積書でチェックすべき具体的なポイントと見落とせない罠 |
|---|---|
| 塗料名 | 「シリコン」「ウレタン」といった大雑把な分類だけでなく、「『ラジカル制御形塗料』など、メーカー名や製品の具体名がしっかりと明記されているか」を確認します。塗料名がわからないと、相場に対して適正な価格なのかを調べることすらできません。 |
| 塗装回数 | 外壁塗装の基本である「下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りの工程が、それぞれの面積(㎡)や単価と共に明記されているか」を確認します。「外壁塗装一式」とまとめられている場合は、手抜きで2回塗りに減らされてしまうリスクがあるため注意が必要です。 |
| 補修内容 | 家を長持ちさせるための土台となる「ひび割れ(クラック)補修や、サイディング目地などのコーキング(シーリング)補修費用が最初から含まれているか」を確認します。ここが抜けていると、工事が始まってから高額な「追加費用」を請求される原因になります。 |
| 付帯部 | 外壁以外のパーツである「雨樋・破風板・軒天・シャッターボックスなど、どこまでが塗装範囲に含まれているかが明確に分かるか」を確認します。「付帯部一式」ではなく、どの部分にどの塗料を塗るのかまで分かれているのが優良な見積書です。 |
| 保証内容 | 万が一、塗ってすぐにペンキが剥がれてしまった場合を想定し、「工事後のアフターフォローや、不具合に対する製品保証・施工保証の期間や対応範囲が確認できるか」をチェックします。口約束ではなく、保証書の発行条件まで書面で確認しましょう。 |
6. どんな方に向いている?
ラジカル塗料は、費用と耐久性のバランスを重視したい方に向いている場合があります。
たとえば、次のような方は検討しやすい塗料です。
・フッ素塗料や無機塗料までは考えていない
・コストパフォーマンスを重視したい
・次回の塗り替えまで、できるだけきれいに保ちたい
・色あせやチョーキングが気になっている
ただし、長期的な耐久性を最優先したい場合や、立地条件が厳しい場合は、フッ素塗料や無機塗料なども含めて比較した方がよいことがあります。
外壁塗装では、「今の住まいに合っているか」「今後どのくらい住み続ける予定か」「どのくらいの費用感で考えたいか」を整理して選ぶことが大切です。
7. まとめ|ラジカル塗料はバランスを重視したい方の選択肢です
ラジカル塗料は、外壁の色あせやチョーキングを抑えやすく、耐候性と費用のバランスを考えやすい塗料のひとつです。
シリコン塗料より少し耐久性を意識したい方や、フッ素塗料・無機塗料よりコストを抑えながら外壁塗装を検討したい方にとって、候補になりやすい塗料です。
ただし、塗料選びは名前や価格だけで決めるものではありません。
外壁材の種類、劣化状況、補修の必要性、立地環境、ご希望の耐用年数などを確認したうえで選ぶことが大切です。
「どの塗料が合うか分からない」「費用と耐久性のバランスを相談したい」という方は、お気軽にご相談ください。
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